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🦷年齢別ステップでわかる!0〜6歳の虫歯予防ガイド|〜歯科衛生士ママが教える、今日からできるお口ケア〜

子育て中に気になることのひとつが、「虫歯にならないかな?」というお口の健康。
でも、0歳からどうケアすればいいの? イヤイヤ期にはどうする?――そんな疑問、ありませんか?

「子どもだから虫歯ができても仕方ない」
「いずれ永久歯に生え変わるから大丈夫」
そう思われがちですが、実は虫歯は予防できる病気。
しかもそのカギは、毎日のちょっとした習慣にあるんです。

0歳からスタートするお口のケアは、小学校に上がるまでの間が“予防のゴールデンタイム”。
このガイドでは、歯科衛生士であり、母として子育て真っ最中の私が、年齢別にわかりやすくケアのポイントをお伝えします。

お子さんの成長に合わせて、今日からできるお口ケアを始めてみませんか?


目次

【Step1】0〜1歳:生え始めが勝負!お口のケアスタート

▶️ 歯が生える前からスタートできること

「歯がないのにお口のケアって本当に必要?」
そう疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、赤ちゃんが生まれてすぐから“お口の中を清潔に保つ習慣”を身につけることが、とても大切なんです。

たとえば、授乳やミルクのあとに、やわらかいガーゼで赤ちゃんの口のまわりや歯ぐきをやさしくぬぐってあげましょう。これだけでも、口腔内を清潔に保つ第一歩になります。

また、赤ちゃんは成長とともに指しゃぶりをしたり、おもちゃを口に入れてなめたりします。そうした日常の中で、さまざまな菌が口の中に入りやすくなるため、こまめなケアが欠かせません。

このように、生後間もないうちから“お口の清潔を保つ”ことを当たり前の習慣にしておくことで、いざ歯が生えてきたときも、赤ちゃんも親御さんもスムーズに歯みがき習慣へ移行できるでしょう。

  • 授乳後にやさしくガーゼで口の周りや歯ぐきをぬぐう
  • 指しゃぶりやおもちゃをなめることで菌が入るため、こまめに口元ケア

一つづつ解説します。

授乳後にやさしくガーゼで口の周りや歯ぐきをぬぐう


授乳やミルクのあとに、やわらかいガーゼで赤ちゃんの口のまわりや歯ぐきをやさしくぬぐってあげましょう。口腔内を清潔に保つ第一歩になり、習慣化につながります。

指しゃぶりやおもちゃをなめることで菌が入るため、こまめに口元ケア

なめる=菌が入る、だからケアが大切
赤ちゃんは成長とともに、指しゃぶりやおもちゃをなめることが増えていきます。そのたびにさまざまな菌が口の中に入るため、こまめなケアが必要です。

習慣化しておけば、歯が生えてもスムーズ!
こうしたお口の清潔習慣を生後すぐから始めておくと、いざ歯が生えてきたときも、赤ちゃんもママ・パパも歯みがきを自然に始めやすくなるはずです。


▶️ 虫歯菌は“うつる”!?家族の関わり方に注意

赤ちゃんのお口の中には、生まれたときには虫歯菌がいません。
しかし、大人の唾液を介して虫歯菌(主にミュータンス菌)に“感染”することがあります。特に、生後1歳半〜2歳半は「感染の窓」と呼ばれ、虫歯菌が定着しやすい時期とされています。

虫歯菌をうつさないためには、以下のような行動に気をつけましょう。

  • 大人が使ったスプーンで食べさせる
  • キスで口元に唾液がつくリスト
  • 大人の箸やコップを共有リスト

以下でご説明します。

大人が使ったスプーンで食べさせる


「ちょっと味見してから」と大人が口に入れたスプーンを、そのまま赤ちゃんの口へ。
このとき、スプーンについた大人の唾液を通じて虫歯菌がうつる可能性があります。

キスで口元に唾液がつく


赤ちゃんがかわいくて、つい口元にキスをしてしまう…これはよくあることですが、キスでも唾液がつきやすく、知らず知らずのうちに虫歯菌を運んでしまうことがあります。

大人の箸やコップを赤ちゃんと共有する


家族で同じ食器を使うのも要注意です。
箸やコップにも唾液がついているため、大人の菌が赤ちゃんの口へと入り込むリスクがあります。

無意識の行動にこそ注意を!
これらの行動は、ついついやってしまいがちですが、赤ちゃんに虫歯菌をうつさないためには「唾液の共有を避ける」ことが基本です。

おじいちゃんおばあちゃんなど、赤ちゃんと関わるすべての大人にも、このことをやさしく伝えていきましょう。「今だけちょっと気をつけてね」とお願いすることで、みんなで赤ちゃんの歯の健康を守れます✨どれも無意識のうちについついやってしまいがちですが、これらを控えることは、赤ちゃんのお口を守る大きな一歩です!

【Step2】1〜2歳:イヤイヤ期でもあきらめない!歯みがき習慣のスタート

▶️ 嫌がるのは当たり前。まずは“慣れる”ことから

1〜2歳ごろは、自我が芽生え始める「イヤイヤ期」。
なんでも「イヤ!」と言いたくなる時期なので、歯みがきを嫌がるのも自然なことです。大切なのは、この時期に歯みがきを“嫌なもの”にしないこと。まずは楽しく、ゆっくり“慣れる”ことを目指しましょう。

  • まずは歯ブラシに慣れる
  • お気に入りのぬいぐるみやキャラクターの歯ブラシで気分UP
  • 鏡の前で一緒に磨く「真似っこ作戦」もおすすめ

それぞれ見ていきましょう。


まずは歯ブラシに慣れる


 最初からしっかり磨こうとせず、「口の中に歯ブラシが入ること」に慣れるだけでもOK。口に入れるだけの日があってもいいんです。

お気に入りのぬいぐるみやキャラクターの歯ブラシで気分UP


 好きなキャラクターが描かれた歯ブラシや、音の出る歯ブラシなど、子どもが「自分で使いたい!」と思えるアイテムを選ぶと、歯みがきのハードルがぐんと下がります。

鏡の前で一緒に磨く「真似っこ作戦」もおすすめ


 大人が楽しそうに歯みがきする姿を見せると、「やってみたい!」と子どもも興味を持ちやすくなります。親子で鏡の前に立って、一緒に磨くのも良い習慣です。

無理に押さえつけて磨くと、歯みがきが“イヤな時間”になってしまうことも。
それよりも、「歯みがきって楽しい!」「パパやママと一緒でうれしい!」と感じてもらえるように、楽しく・無理なく・毎日の習慣にしていくことが何よりのコツです。

きれいに磨くことももちろん大切ですが、まずは「歯みがきって気持ちいいな」「楽しいな」と思ってもらえるよう、親子でリラックスしながら取り組んでいきましょう😊無理やり押さえつけるのではなく、「楽しい時間」として習慣化していくのがコツです。きれいに磨くことも重要ですが、まずは歯磨きに慣れることを目標に、楽しく始めましょう。


▶️ママ 歯科衛生士からアドバイス

「磨かないと虫歯になるよ!」より
「ピカピカになったね!」「カッコいいね〜」というポジティブな声かけがとても効果的!

歯ブラシを持って怖い顔で追いかけまわすと、「歯みがき=嫌なこと」と、植え付けてしまうことも。

ご家族の皆さんが、楽しく歯みがきする姿を見せてあげましょう。コツは無理強いしないこと。

子供は見ていないようで、ちゃんと見ているものです。楽しそうなご家族につられて歯磨きの真似をするようになります。

また、時間は短くても構いません。“毎日続けること”が習慣への第一歩になります。


【Step3】2〜3歳:虫歯リスク上昇期!フッ素とおやつの見直しを

▶️ フッ素入り歯みがき粉、ついにデビュー!

この頃から歯の本数も増え、虫歯リスクが高まってきます。
フッ素は歯を強くし、虫歯菌の働きを弱める“心強い味方”。

  • 使用料は米粒大でOK(多すぎないことがポイント)
  • 飲み込んでも安全な年齢別タイプを選びましょう
  • 味や泡立ちがマイルドなものを選ぶと嫌がられにくい

▶️ おやつは「何を食べるか」より「どう食べるか」

「甘いものを食べると虫歯になる」とよく言われますが、実は“甘くないお菓子”でも虫歯になることがあるのをご存じですか?

たとえば、スナック菓子やおせんべいなど、砂糖をあまり使っていない食品でも、口の中に長時間残ったり、奥歯の溝にくっついたままになっていたりすると、虫歯の原因になってしまうのです。

さらに注意したいのが「だらだら食べ」。
お口の中に食べ物がある時間が長くなるほど、虫歯菌が活動しやすくなり、リスクが高まります。

  • 時間を決めて、おやつタイムを明確に
  • 食べたあとはお水を飲ませる習慣も◎
  • ジュースよりお茶かお水を基本に

以下でくわしく説明します。

時間を決めて、おやつタイムを明確に


 決まった時間に食べることで、だらだら食べを防ぎます。1日1~2回、リズムをつけるのが理想です。

食べたあとはお水を飲ませる習慣も◎


 お水を飲むことで、口の中に残った食べかすを軽く洗い流せます。歯みがきができないときにもおすすめです。

ジュースより、お茶かお水を基本に


 ジュースには砂糖が多く含まれているものが多いため、虫歯リスクが上がります。日常的な水分補給は、できるだけ無糖のお茶や水にしましょう。

「おやつ=虫歯」ではありません。
大切なのは、食べ方・時間・あとケアを意識すること。
「おやつは楽しく・短く・あとケア付き」を心がけて、虫歯になりにくい習慣を親子でつくっていきましょう♪

【Step4】4〜5歳:見逃しやすい“奥歯”とフロス習慣をスタート!

▶️この時期こそ虫歯に要注意!

乳歯がほぼ生えそろい、「しっかり磨けてるつもり」が増えてくる時期です。

でも実はこの時期の奥歯(特に奥の溝)と歯と歯の間が虫歯の発生ポイント!

奥歯は溝が深く、磨き残しが多い 歯と歯が接してきたら、デンタルフロスの出番です!

特に夜の仕上げ磨きでは、歯ブラシだけでなくデンタルフロスの習慣もプラスしてみてください。

▶️ フロスは「1本だけでもいい」から始めよう

いきなり全ての歯に通すのは難しいと感じたら、まずは1〜2本からスタートでOK!

子ども自身がフロスに慣れるよう、

親がやって見せる 子どもが人形にやってみる など、遊び感覚で取り入れると続きやすいですよ♪

【Step5】6歳前後:永久歯を虫歯ゼロで守る!

▶️ 「6歳臼歯」は虫歯リスクNo.1!

この時期に生えてくる「六歳臼歯(第一大臼歯)」は、

一生使う大切な永久歯。だけど…磨きにくくて虫歯になりやすい!

歯ぐきの奥からゆっくり出てくるので、見落としやすい 溝が深く、食べかすがたまりやすい 子どもはまだしっかり磨けない!

→だからこそ、まだ“仕上げ磨き”は卒業しないで!少なくとも小学校の間は、1日1回は親が仕上げをしましょう。

六歳臼歯の歯磨きのコツは、小さ目の歯ブラシを使うことです。歯ブラシの毛先が奥歯の溝にしっかり当たっているか確認しながら磨いてください。

▶️ この時期からの歯科習慣が「一生モノ」に

シーラント(奥歯の溝を埋める処置)を検討するタイミングもこの時期です。 歯科検診やフッ素塗布を定期的に 「歯医者=怖い」と思わせない関わり方も大事

“親子で通う”を当たり前にしておくと、将来の歯医者嫌いを防ぐことにもつながります♪

おわりに:小さなケアが、一生の笑顔をつくる

子どものお口の健康は、親のちょっとした習慣で守ることができます。

仕上げ磨き、おやつの管理、声かけ…どれもすぐには結果が見えにくいけれど、

「やっててよかった」と思える日は、きっと来ます。

そしてなにより——

子どもの歯を守ることは、未来の笑顔と自信を守ること。

この記事が、頑張るパパママのお役に立てたら嬉しいです!

✏️歯科衛生士として、そして母としてのリアル

この記事では、年齢別ステップで0~6歳の虫歯予防についてお伝えしました。

歯科衛生士としてたくさんのお子さんのお口を見てきましたが、実際に我が子のケアとなると、思いどおりにいかないこともたくさんあります。
「口を開けてくれない」「歯ブラシを嫌がる」「ついスプーンを共有しちゃった…」なんて日常は、どの家庭にもあるものです。

だからこそ私は、完璧を目指さず、“できることから、無理なく”を大切にしています。
お口のケアも、おやつの習慣も、ほんの少し意識を変えるだけで、虫歯予防に大きな差が生まれます。

歯みがきタイムが「親子のスキンシップの時間」になれば、なお嬉しいですね。
毎日の小さな積み重ねが、子どもの健やかな未来につながる――そう信じて、今日も楽しみながら続けていきましょう。

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